ビジネス・自己啓発

【要約】科学がつきとめた「運のいい人」 中野 信子

科学がつきとめた運のいい人

あなたは自分は運があるほうだと思いますか?

この本は「運がいい」と思っている人の共通の考え方や行動パターンを観察し、「運のいい人」になるための方法をまとめています。

この記事を読んでわかること
  • 科学がつきとめた「運のいい人」の要約
  • 運のいい人になるための行動パターン

科学がつきとめた「運のいい人」の結論

運のいい人は何か特別なことをやっていたり、生まれつき運が良いから物事が上手く進むと思っていませんか?

著者の中野信子さんはこう本で語っています。

運とはもともと持っているものではなく、生まれつき決まっているものでもない。その人の考え方と行動パターンで変えることができる。

運とは全ての人に平等に降り注いでいて、それを上手くキャッチできている人が運のいい人と言えるようです。

それでは運のいい人にはどういった考え方や行動パターンがあるのでしょうか?

運のいい人になるための行動パターン

運のいい人はプラスの自己イメージを持つ

「思い込み」という言葉がありますが、思い込みは単なるおまじないではなく、科学的な面からみても効果があります。その実験結果の一例を紹介します。

メンタルローテーションタスクという、羅列された図形の中から正しい図形を判定するテストがあるのですが、一般的に男性のほうが女性より速く正確に答えを導きだせるとされています。

テスト前に簡単なアンケートが行われましたが、このアンケートがこの実験の肝になっています。アンケートで性別の質問をされた場合、女子学生の正答率は男子学生の64%でした。一方で自分の所属大学を質問された場合、正当率は男子学生の86%まで上がったのです。

被験者の多くはアメリカの有名大学に所属しており、アンケートで所属大学を答えることで「私は有名校のエリート学生だ」というプラスの自己イメージが湧き、それがテスト結果に良い影響を与えたのです。

このように何かに取り組むときはマイナスのイメージはなるべく排除し、プラスの自己イメージを持つことで良いパフォーマンスを引き出すことができるのです。良いパフォーマンスを続けることで結果が出ると自分は運がいいと思えるようになり成功のサイクルを続けて行くことに繋がります。

運のいい人はゲームを降りない

私たちは受験や就活、恋愛などあらゆるゲームに参戦しています。

運がいい人は「これぞ」と思ったゲームからは、決して自分から降りることはないのです。「これぞ」というのは自分のものさしで測った幸せや達成したい目標や夢のことです。

たとえばハリー・ポッターシリーズの著者として有名なJ・K・ローリング氏は今では誰でも知っている有名な作家ですが、シリーズ第1作の「ハリー・ポッターと賢者の石」を出版したときは無名の作家でした。

結婚生活に恵まれず子どもを抱えて離婚。生活苦になりうつ病を患っていたときもあるようです。そんな困難な状況でも小説を書くことを諦めず、生活保護を受けながらうつ病を完治させようやく書き上げた第1作も12社の出版社に断れ、13社目でようやく出版が決定。続編も次々と出版され今ではイギリス国内でもトップクラスのお金持ちとなっています。

マイナスの出来事が立て続けに起きるかもしれないけれど、いつかは必ずプラス方向に振れると考え今できる最善の準備を行う。逆にプラスの出来事が続いたときは、気を緩めず夢や目標に邁進する。とにかくゲームを降りずに粘り続けることが大事です。

まとめ

運のいい人になるためには、どのような思考・行動をすれば良いかみてきました。

運のいい人はプラス思考で物事を考えている傾向があり、たとえ悪いことが続いてもいい方向に戻ることを知っています。

上手くいかないことがあったときに「自分は運が悪いから」で片付けてしまうとそこで成長は止まってしまいます。「自分は運がいいんだ」と思いこんで常にプラス思考でいきましょう!